
【Blazor】 クエリ文字列を操作する方法
- WebUtilitiesを使うと便利
- ParseQueryメソッドの紹介
- AddQueryStringメソッドの紹介
- まとめ
目次
WebUtilitiesを使うと便利

BlazorでURIを処理する上で便利なMicrosoft.AspNetCore.WebUtilitiesというライブラリを使用します。 これを使うと、HTTPリクエストやレスポンスに関連する操作を容易に行うためのユーティリティクラスやメソッドが利用できます。
今回はMicrosoft.AspNetCore.WebUtilitiesのQueryHelpersクラスのURIを操作するメソッドを利用していきます。
ParseQueryメソッドの紹介

QueryHelpersクラスのParseQueryメソッドは、URIのクエリパラメータから値を取得する際に使用します。 以下はクエリ文字列から値を取得するコード例です。
@page "/counter" @using Microsoft.AspNetCore.WebUtilities; @inject NavigationManager NavigationManager @* ページタイトル *@ <h1>Counter</h1> @* カウント表示 *@ <p>Current count: @countValue</p> @* カウントを増やすボタン *@ <button class="btn btn-primary" @onclick="IncrementCount">Increase Count</button> @code { int countValue = 0; // ページ初期化時の処理 protected override void OnInitialized() { var currentUri = NavigationManager.ToAbsoluteUri(NavigationManager.Uri); // クエリパラメータ "startCount" をチェックしてカウントを設定 if (QueryHelpers.ParseQuery(currentUri.Query).TryGetValue("startCount", out var startCount)) { countValue = Convert.ToInt32(startCount); } } // カウントを増やす処理 void IncrementCount() { countValue++; } }
OnInitializedメソッドはページの初期化時に呼び出されるメソッドで、 このメソッド内にクエリ文字列を処理するコードを書いています。 BlazorのサービスであるNavigationManagerのToAbsoluteUriメソッドで現在のURIを取得できます。 そのURIをQueryHelpers.ParseQueryの引数として実行することで、countValueの値を求めることができます。
AddQueryStringメソッドの紹介

QueryHelpersクラスのAddQueryStringメソッドは、 ベースとなるのURIにクエリパラメータを追加するために使用します。以下コード例になります。
@page "/add-query" @using Microsoft.AspNetCore.WebUtilities; @inject NavigationManager NavigationManager @* ページタイトル *@ <h1>Add Query String Example</h1> @* 新しいURIを表示 *@ <p>Original URI: @originalUri</p> <p>Modified URI: @uriWithQuery </p> @code { string originalUri = "https://example.com"; string? uriWithQuery; /// <summary> /// ページ初期化時の処理 /// </summary> protected override void OnInitialized() { // クエリパラメータを追加 var parameters = new Dictionary<string, string?> { { "name", "John Doe" }, { "age", "30" }, { "city", "Tokyo" } }; uriWithQuery = QueryHelpers.AddQueryString(originalUri, parameters); } }
originalUriは、クエリパラメータ追加前のURI、uriWithQueryは、クエリパラメータ追加後のURIです。 QueryHelpers.AddQueryStringメソッドの第一引数にはoriginalUri、第二引数にはパラメータ名とその値をペアにした辞書型を指定します。 辞書型で指定することで複数のクエリパラメータを指定することができます。 実行することで、元のURIを保持したまま、新しいパラメータを追加することができます。
実行すると、https://example.com?name=John%20Doe&age=30&city=Tokyoが出力されます。
まとめ

Microsoft.AspNetCore.WebUtilitiesのQueryHelpersクラスを使用すると、URIのクエリパラメータを簡単に追加および取得できます。 この記事で紹介したメソッドを活用して、URIのクエリパラメータを操作してみてください。 これにより、Blazorアプリケーションでのデータの受け渡しがさらに便利になります。 クエリパラメータを適切に処理することで、ユーザーの操作に応じた動的なコンテンツを提供できるようになります。
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